-50p

-10p

+10p

+50p

英語の語順について

英語の語順の大まかな文法ルール。日本語との比較。

関連ページ
英語と日本語では語順がかなり違うので、まず普通の日本人はここでつまづく。
全体的な印象では、日本語は結論を最後に言いたがり、英語は結論を最初に言いたがる傾向がある。

要点


英語は語順のルールがとても厳しい
英語は結論を先に言う
英語で主語を抜くと命令文になる事がある

日本語と英語の違い

語順の違い

日本語は割と文法が自由な言語なので一概には言えないが、一般的な日本語は「主語>目的語>動詞」の順で進む。
主語
目的語
動詞

私は
コカ・コーラを
買った。
対して英語は「主語>動詞>目的語」の順で進む。
主語
動詞
目的語

私は
~を買った
コカ・コーラ

I
bought
a Coca-Cola.
(主語、目的語、動詞についての解説は こちら )

結論を先に言う

比較すると、概ね日本語は結論を最後に、英語は結論を先に述べることが分かる。
例えば「私は散歩の途中、コンビニでコカ・コーラを買った。」という日本語を英語に訳すとこうなる。
私は
~を買った
コカ・コーラ
コンビニで
~の途中
散歩

I
bought
a Coca-Cola
at a convenience store
on
my walk.

「私は散歩の途中、コンビニでコカ・コーラを買った。」という文の中で、一番重要な情報は「私はコカ・コーラを買った」という部分。
それ以外の「散歩の途中」だとか「コンビニで」という情報は補助情報で、無くても文は成立する。
こうした場合、英語は真っ先に「私はコカ・コーラを買った」という情報を伝えた上で、後ろに補助情報を足していく。

助詞の有無

日本語には「は、に、が」のような単語をつなげる 助詞 という品詞がある。
この助詞を使えば、文をバラバラに配置しても意味は伝わる特性がある。
タカシ
から
借りた。
タカシ
から
借りた。
タカシ
から
借りた。

英語にはこうした助詞が存在しない。
その代わり語順に強力なルールを敷くことで、誰が誰に対して何をしたかが分かるようになっている。
言葉の並びを変えると意味が変わってしまう、もしくは意味が伝わらなくなってしまう。
I listen to music. = 私は音楽を聴く。
I music to listen. = 私、音楽、聴くために。
下の文は英語として破綻している。

主語の有無

英語と日本語の違いでよく挙げられるのが「英語は主語が必要」という部分。

例えば日本語で「昨日図書館に行ってきたんだよ」という文があったとする。
日本語では、特に言及がない限り「これを喋った人間が図書館に行った」と自動的に解釈する。

ところが英語ではこうした文で主語抜きは許されない。仮に主語を抜くと命令文になってしまう。
Went to library yesterday. = 昨日図書館に行け。
主語を抜いた結果上の文は意味がよく分からない英語になっている。

こういった時、日本語と同じ意味に訳そうとするなら主語の追加が必要になる。
I
went to library yesterday. =
私は
昨日図書館に行った。

必ず全ての英語で主語が必要という訳ではなく、主語が存在しない英文も十分ありうる。
上で述べた通り命令文は主語を抜くのが正しい。
Study English! = 英語勉強しろ!
また短い感嘆詞(感情を伝える言葉)では主語を省略することがよくある。
Great! = すごいね!
Bastard! = クソ野郎!
会話の中では、相手の質問に対し目的語だけで答えることもある。
What did you do yesterday? = 昨日何してた?
Tennis. = テニス

古英語と世界の言語の語順

古英語(5世紀から11世紀ごろ)では、現代英語のようにきっちりした言葉の順番はなかった。
名詞や冠詞を格変化で変形させることで、柔軟な語順を実現していた。

こうした格変化によって語順が自由な言語を屈折語と言う。
古代ラテン語から、現在ではドイツ語やロシア語など多くのヨーロッパ言語もこの屈折語に当たる。

一方現代英語は、時代を経るにつれ格変化を一部捨て去るようになった。
代わりに強力な文法ルールで、相互の関係性を明確化するようになった。
このような並び順で関係性を明確化する言語を孤立語と言い、 現代では英語や中国語がこれにあたる。

対して日本語は上で述べた通り、助詞という専門の品詞を使うことで相互の関係性を明確化している。
こうした言語を膠着語と呼び、現代では日本語や韓国語がこれに当たる。

-50p

-10p

+10p

+50p