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古英語の語順

日本語と英語の言語分類、語順が柔軟だった古英語。

日本語と英語の言語分類

日本語には「は、に、が」のような単語をつなげる
助詞
という品詞がある。
この助詞を使えば、文をバラバラに配置しても意味は伝わる特性がある。
タカシ
から
借りた。
タカシ
から
借りた。
タカシ
から
借りた。

英語にはこうした助詞が存在しない。
英語は文法のルールが強力で、言葉の並びによって誰が誰に対して何をしたかが分かるようになっている。
言葉の並びを変えると意味が変わってしまう、もしくは意味が伝わらなくなってしまう。
[1]
I listen to music. = 私は音楽を聴く。
[2]
I music to listen. = 私、音楽、聴くために。
[2]の文は英語として破綻している。

語順が柔軟だった古英語

古英語(5世紀から11世紀ごろ)では、現代英語のようにきっちりした言葉の順番はなかった。
名詞や冠詞を
格変化
で変形させることで、柔軟な語順を実現していた。

こうした格変化によって語順が自由な言語を
屈折語
と言う。
古代ラテン語から、現在ではドイツ語やロシア語など多くのヨーロッパ言語もこの屈折語に当たる。

一方現代英語は、時代を経るにつれ格変化を一部捨て去るようになった。
代わりに強力な文法ルールで、相互の関係性を明確化するようになった。
このような並び順で関係性を明確化する言語を
孤立語
と言い、 現代では英語や中国語がこれにあたる。

対して日本語は上で述べた通り、助詞という専門の品詞を使うことで相互の関係性を明確化している。
こうした言語を
膠着語
と呼び、現代では日本語や韓国語がこれに当たる。

英文の特徴

英語は日本語と比べて語の並び順に強い規制があり、無秩序に並べると意味が変わってしまったり、意味が通らない文になってしまう。
また英語ならでは特徴として、文頭が必ず大文字になるというルールがある。

文の終わりでは日本語が「。」で終わるように、英文では「.(ピリオド)」で文を結ぶ。
文章の内容によっては代わりに「!」「?」のような感嘆詞、疑問詞が付く。

人物名など固有名詞は文中どこであっても最初の1文字は大文字になり、同様に「私」を表す「I」も文中どこであっても大文字になる。
ちなみに18世紀以前は文中の「私」は「i」として綴られていたが、次第に大文字に変化していった。

次に示すように、語によってはそれ1語でも文として成立する。
意味は少しくだけたものになる。
Great! = 凄いね!
Bye. = じゃあね。

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